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賢い社会人は始めてる!?給料だけに頼らない資産運用活用術
自身の手持ちの資産をもとに、さらに資産を貯めたり増やしたりする「資産運用」。お金が増えるのであればぜひともそうしたい!と思う反面、株や不動産投資ってなんだか難しそう…と二の足を踏んでいる人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ビジネスパーソンがどんな資産運用をしているのか、メリット・デメリットは何なのか、資産運用種類別の特徴などをリサーチしてみました!
調査方法/全国の会社員を対象にインターネット調査
実施期間/2017年8月22日〜8月23日、回答数601名
給与収入だけに頼るのは危険?
会社員として働く人の主な収入源は毎月の給与収入であり、それによって日々の生活が成り立っています。現役の会社員時代にコツコツと貯金をし、退職後は年金と貯金を切り崩して十分な生活が送れると考えている人も多いでしょう。
しかし現在、人口減少や少子高齢社会により年金制度破綻のリスクが懸念されています。さらに、銀行や郵便局に日本円を預貯金として蓄えておくだけでは、モノやサービスの物価が上がりお金の価値が下がるインフレリスクに対応することはできません。
人生100歳時代に突入し長寿が当たり前になろうとしている今、お金を稼ぐために働くだけでなく、「自分のお金に働いてもらう」という考え方で資産形成していくことがとても重要になってきます。
転職の際にも、経済的余裕がないと、自身のやりたいことや好きなこと、やりがいを中心に転職先を考えることが難しくなります。ある程度、給与以外での経済的安定を得られると、給与や待遇だけで転職先を選ぶ必要がなくなるため、転職時の選択肢が広がるといえるでしょう。
まずは、自分の人生設計において、いつどんなタイミングでどれくらいのお金が必要になるのか知り、ライフプランを組み立てることが資産形成の第一歩です。
資産運用で収入を得ている人の割合はどれくらい?
では、実際にどれくらいの人が資産運用を行なっているのでしょうか。
Q. 現在、給与以外に資産運用をして収入を得ていますか?
はい…36%(217人)
いいえ…64%(384人)
今回のアンケートでは、会社員として働く人のうち、約3人に1人が毎月の給与以外に資産運用から収入を得ているという結果になりました。
どんな資産運用をしている?
一言で資産運用といっても、その種類はさまざま。どんな資産運用をしている人が多いのかみていきましょう。
Q.どのような資産運用をしていますか?(複数回答)
株式投資…50%(108人)
投資信託…42%(91人)
確定拠出年金…27%(59人)
保険…25%(54人)
FX…16%(35人)
不動産投資…11%(23人)
仮想通貨(ビットコインなど)…6%(13人)
ロボアドバイザー…3%(7人)
もっとも多い資産運用は株式投資、次いで投資信託となりました。この2つは、不動産投資などと比べると、少ない資金からでも運用が始められるうえ、インターネットで手軽に商品を注文することもできるため比較的始めやすい資産運用といえます。
また、将来の備えとして、2017年1月から加入対象者が大幅に広がったことでも話題の個人型確定拠出年金(iDeCo)含む確定拠出年金に加入している人も多いようです。
資産運用の種類と特徴
ここで、一般的な資産運用の種類とそれぞれの特徴を紹介します。
貯蓄型金融商品
預貯金のこと。ゆうちょ銀行や農協などに預けた場合は「貯金」、銀行に預けた場合は「預金」という。元本が保証されていて、いつでも引き出せるのが特徴。
現在は、ほとんど金利がつかないため資産形成には不向き。当面の生活費など必要分以外の余剰資金は預貯金として眠らせず利回りのよい金融資産への配分がおすすめ。
株式投資
企業が資金調達のために発行する株式(証券)を売買することで利益を得る投資方法。
株式の価格が安い時に購入し、高い時に売却するという手法は単純ながら、相場を見極め利益をあげるのは簡単ではない。タイミングによっては大きな利益が期待でき、一部の銘柄では配当金や株主優待が受けられるといったメリットがある一方、元本割れのリスクや企業倒産のリスクをはらんでいる。
株式投資に関する知識の習得と銘柄選びの慎重さが必要。
投資信託
複数の投資家から集めた資金を1つの基金とし、それを運用の専門家が株式や不動産などに分散投資し、そこで得た利益を投資家に配分する金融商品。
運用をプロに任せるため、株式投資のように銘柄を選ぶ必要がなく初心者でも始めやすい分、売買時の手数料や運用管理費用(信託報酬)などのコストがかかる。
個人向け国債(債券)
国が個人から資金調達をする際に発行される債券で、所有者は利息によって利益を得る。
元本割れのリスクがなく少額から始められるが、銀行の預貯金と同程度に金利は低い。
外貨建て金融商品
取引価格が外貨建て(米ドル、ユーロなど)で表示されている商品のことで、外貨預金、外国債券、外国投資信託などをさす。
そのうちもっとも身近な外貨預金は外貨で行う預金のこと。国内預金と比べて高い金利を得られ、為替差益により利益をあげることも可能だが、手数料が高く、元本割れのリスクがある。また、外貨預金は、金融機関が破綻した際に一定額の預金などを保護する預金保険制度の対象外となる。
不動産投資
不動産を所有し、賃貸による家賃収入や売買によって利益をあげる投資方法。
うまくいけば毎月の家賃によるまとまった収入が継続的に得られ、お金の価値が下がった場合のインフレ対策になるといったメリットがある一方、初心者には投資すべき物件の見極めが難しいことや空室や入居者の家賃滞納が続くと収入が途絶えるなどのリスクがある。
FX(外国為替証拠金取引)
日本円や米ドル、ユーロなど通貨の売買によって利益をあげる投資方法。
元本に対してレバレッジをかけ、何倍ものお金を運用できるのが特徴。レバレッジを利用して大きな利益をあげることが可能、外貨預金より手数料が安いなどメリットがある一方、レバレッジにより自身が負担できないような大きな損失を被ることもある。
ハイリスク・ハイリターンな金融商品で、知識がない上でのFX取引は投資ではなく投機的な意味合いが強くなるので注意が必要。
資産運用にはさまざまな種類の投資方法がありますが、得られる利益は大きく分けて「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2つです。
インカムゲインは、預貯金や債券の金利、株の配当金、不動産の家賃収入など資産を保有することによって安定的・継続的に得られる利益のこと。得られる利益は比較的少額ながら、収入を得られる時期が明確というのが特徴です。
キャピタルゲインは、株や投資信託、不動産の売却益など保有資産を売却した際に差益として得る利益のこと。利益を得られる時期は不確定ですが、売買のタイミングによってはインカムゲインよりも大きな収入が得られます。
資産運用でどれくらいの収入を得ている?
資産運用の種類や特徴がわかったところで気になるのは、資産運用することでどれくらいの収入を得られるかということではないでしょうか。資産運用経験者が1年間で実際にどれくらいの収入を得ているのかみていきましょう。
Q.直近1年間の資産運用収入額はいくらですか?
〜100万円未満…57.6%
100万円以上〜200万円未満…12.9%
200万円以上〜300万円未満…7.4%
300万円以上〜400万円未満…5.5%
400万円以上〜500万円未満…1.8%
500万円以上〜1000万円未満…4.1%
1000万円以上〜…3.2%
0円以下(マイナス含む)…7.4%
今回のアンケートでは、直近1年間の資産運用収入は100万円未満と回答した人が半数以上という結果になりました。資産運用のみで大きな収入を得るというよりは、給与などの副収入として資産運用をしている人が多いようです。
また、収入がマイナスを含む0円以下という人が約7%いることから、資産運用によって毎年必ず利益を得られるわけではないことがわかります。資産運用の場合、利益を定期的に収入として手元に戻すのではなく、あがった利益を再度投資に回すといった手法も主流なため、年間の受取額としての収入が0円になることはめずらしくありません。
ちなみに、投資の利益は全額を収入として得られるわけではありません。基本的に、利益に対して20%程度の税金がかかります。ただし、税制優遇制度である「NISA(少額投資非課税制度)」を利用すると、毎年一定額の新規購入分を対象に最長5年間税金を非課税にすることができます。2018年1月からは現行のNISAと比べて長期積立投資に特化した「つみたてNISA」が新たにスタートし、貯蓄から資産形成への移行を国として推進していこうという流れがみられます。
資産運用のメリット・デメリット
Q.資産運用をしていてよかったこと、または悪かったことは何ですか?
<よかったこと>
- 将来に向けて蓄えができているので、金銭的にも精神的にも余裕ができた
- 株主優待が楽しみ
- 資産が増える
- 経済や社会の動向に詳しくなる
- 一種の趣味として楽しめる
- 老後の心配が減った
- 簡単にお金を引き出せないため、自動的にお金が貯まる
- 月々安定した収入を得られる
- お金について勉強する中で、自分の人生についてしっかり考えるようになった
- 視野が広がり、仕事にも好影響がでた
- 万が一、突然会社からの給与を得られない状況になっても食べていける
- 転職時に、好きなことをベースに仕事を選べるようになった
- いつかは不労所得だけで生活できそう
- 景気の変動によって損失がでる
- 損失がでたらどうしようという不安がある
- 投資についてしっかり勉強をしないと、損失が膨らみ痛い目に合う
- 自分の手元にはお金がないので、資産という認識をしにくい
- 使いたい時にすぐ使えない
- 日々の相場に一喜一憂してしまう
- リスクマネージメントが大変
- 勉強にも運用にもそれなりに時間がかかる
資産運用は焦らず長期的な視点がカギ!
投資は、一生働かずに遊んで暮らすために一攫千金を狙うことではありません。短期間で大儲けをしようと大きなリスクを負った賭けに出るのはギャンブルや投機と同じです。そこまでではないにしろ、毎日相場の変動や運用損益に一喜一憂してしまうような短期投資のやり方は、精神的にも経済的にもダメージを受けることがあります。
日夜市場分析を行なっているようなプロのデイトレーダーでもない限り、資産運用は、5年、10年、30年と長い目でみた時に利益を得られるようなプランを組むことが現実的です。目先の利益ではなく、将来のためお金に働いてもらう仕組みを育てるという考え方で運用に取り組みましょう。
焦らずじっくり取り組む長期投資では、元本についた利息をさらに投資に回すことで得られる「複利」の恩恵を受けられるというのが大きなポイントであり面白みといえます。複利の効力は、長く運用すればするほど大きくなっていくため、少ない資金でもできるだけ早いうちからコツコツと運用を始められるとよいでしょう。
ただし、どんな種類の資産運用を始める場合でも、必ず余剰資金で運用することが大切です。毎月の家賃や光熱費、突然の病気や怪我に備えた医療費など直近で必要になるお金を運用資金にあててしまっては、日々の生活がままならなくなるとともに、冷静な売買判断が行えなくなります。さらに、投資方法によっては元本割れのリスクや大きな損失が出ることも覚悟しなければなりません。そういった状況になっても、生活や精神面に影響の出ない余裕を持った資金と方法で資産運用を行いましょう。
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ライフプランに沿った資産形成の計画を立てる
今後の人生設計において、どれくらいの資金がいつ必要になるかを洗い出し資産形成を始める。将来を見据え、給与だけに頼らない収入の柱を作れるとベスト。お金を稼ぐのではなく、お金に働いてもらう仕組みを作ることを意識しよう。ただし、余剰資金で運用することを忘れずに。
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資産運用で得られる利益は「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」
資産運用で得られる利益は、資産を保有することで継続的に得られる「インカムゲイン」と、資産を売却することで得られる「キャピタルゲイン」。投資の種類ごとに仕組みや特徴が異なるため、それぞれどのように利益を得るのか、リスクを回避するにはどうしたらよいかを理解しよう。
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資産運用は長期視点でじっくりコツコツがポイント
短期的な儲けを狙うのではなく、長期的な視点で焦らずじっくり資産形成することが、リスクを最低限に抑え資産を増やすためのポイント。少ない金額でも、なるべく早く運用を始めることで複利の効果が期待できる。つみたてNISAなどの税制優遇制度もうまく活用しよう。
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