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ヘッドハンティングとは?されやすい人の特徴や注意点を解説

ヘッドハンティングとは?されやすい人の特徴や注意点を解説

ヘッドハンティングとは?されやすい人の特徴や注意点を解説

ヘッドハンティングとは、企業が即戦力となる人材を直接スカウトする仕組みで、特に管理職や専門性の高い人材に多く声が掛かります。魅力的な条件で新たなキャリアを切り開ける可能性がある一方、オファーの真偽や条件面を見極める力も求められます。

本記事では、ヘッドハンティングされやすい人の特徴や転職までの流れ、受けた際に注意すべきポイントなどを分かりやすく解説します。

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1.ヘッドハンティングとは?

ヘッドハンティング 1

ヘッドハンティングとは、企業が特定のスキルや実績を持つ人材を直接スカウトして採用する方法です。ここでは、ヘッドハンティングの種類や注目されている理由などを詳しく解説します。

1.1. ヘッドハンティングの種類

ヘッドハンティング 記事中画像

ヘッドハンティングには、基本的にサーチ型と登録型の2種類があります。

・サーチ型

サーチ型は、企業から「このような経験・実績を持つ人を探してほしい」と依頼を受けたヘッドハンターが、独自のネットワークや人脈、業界データベース、ビジネスSNSを活用して、条件に合う候補者をリサーチ・スカウトする方法です。

候補者が転職活動をしていなくても、ヘッドハンターが直接コンタクトを取り、魅力的なポジションやキャリアの可能性を提示して転職を打診するのが特徴です。このようなサーチ型が、本来のヘッドハンティングの仕組みと言えます。

・登録型

登録型は、転職エージェントが効率的に企業と人材をマッチングする方法です。転職希望者が転職サービス上で経歴や希望条件を登録しておくと、転職エージェントが企業の要望に合う人をデータベース上で検索し、条件が一致した場合にスカウトメールなどを送付します。

サーチ型では、本人が転職を考えていない段階で突然スカウトされることが多いのに対して、登録型はもともと転職を検討している人が対象のため、マッチングから面談・選考までの流れがスムーズに進みやすい傾向があります。

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1.2.引き抜き・ダイレクトリクルーティングとの違い

ヘッドハンティングと混同しやすい仕組みとして、「引き抜き」や「ダイレクトリクルーティング」が挙げられますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。

・引き抜きとの違い

ヘッドハンティングの場合、企業はヘッドハンターや転職エージェントを通してオファーを行いますが、引き抜きでは自社の社員が直接候補者にコンタクトを取るケースが多いです。特に、現職の社員が競合他社の社員を個人的に勧誘する引き抜き行為は、秘密情報の持ち出しや、あまりに悪質な方法の場合、法的な問題が生じる可能性があるため、慎重な配慮が求められます。

また、ヘッドハンティングは特定のスキルや経験を持った管理職や専門職などの上位層が主な候補者ですが、引き抜きの場合は能力や役職に制限がないのが一般的です。

更に、引き抜きはターゲットが明確で、あらかじめ「この人を採用したい」という特定の人物を狙って声を掛けるケースが多い傾向にあります。

・ダイレクトリクルーティングとの違い

ダイレクトリクルーティングとは、ヘッドハンターや転職エージェントを介さずに、企業が直接優秀な人材を探してオファーする仕組みです。

第三者を介さず、企業の採用担当者が候補者と直接やりとりすることになるため、候補者は企業の雰囲気や考え方をダイレクトに知ることができます。

ダイレクトリクルーティングは、ヘッドハンティングのように特定の人物だけでなく、幅広い候補者を対象にアプローチできる点が特徴です。

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1.3.ヘッドハンティングが注目されている理由

近年は、日本全体で深刻な人材不足が進んでいます。少子高齢化による労働人口の減少に加え、産業構造の変化によって求められるスキルが高度化していることが主な要因です。

特に、IoT・AI・データサイエンス・DXなどに精通した人材のニーズは急増しており、優秀なエンジニアや研究者は企業間で取り合いになるほどの売り手市場といわれています。

実際、厚生労働省の令和2年転職者実態調査で、「専門的・技術的な仕事」の従業員1,000人以上の事業所が転職者を採用する理由を見てみると、「専門知識・能力があるから」が85.9%と最も高くなっており、多くの企業が即戦力となる人材を求めていることが分かります。

更に、中小企業は後継者不足という課題にも直面しています。経営を引き継ぐ人材が社内にいないケースも多く、外部から経営層や幹部候補を迎え入れる動きが活発化しています。

こうした背景から、ヘッドハンティングを活用して積極的に優秀な人材を獲得しようとする企業が増えているのです。

【出典】厚生労働省「令和2年転職者実態調査|(2)転職者の採用理由」

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2.ヘッドハンティングで転職するまでの流れ

ヘッドハンティング 2

ヘッドハンティングでは、どのようなプロセスを経て転職まで進むのでしょうか。ここではヘッドハンティングの一般的な流れを解説します。

2.1.企業がサービスにヘッドハンティングを依頼する

まず、企業がヘッドハンティング会社や転職エージェントなどに対して「どのような人材を採用したいのか」を明確に伝えます。

ポジション名や職務内容だけでなく、求めるスキル、経験、年齢層、人物像など、詳細な要件を共有するのが一般的です。企業の採用戦略に基づいて、最適な人材を探す準備がここから始まります。

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2.2.ヘッドハンターが人材をサーチ・スカウトする

ヘッドハンターは、企業の要望に沿って人材を探し出します。このプロセスには前述したように「サーチ型」と「登録型」の2つの方法があり、サーチ型ではヘッドハンターが独自のネットワークや業界リサーチを通じて、潜在的に転職を検討していない優秀な人材にも直接アプローチします。

一方、登録型では転職エージェントが自社サービスに登録している転職希望者の中から条件に合う候補者を選び、スカウトメールなどを通じてアプローチするのが一般的です。

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2.3.面接などを経て雇用契約が締結される

候補者が企業に関心を示した段階でヘッドハンターが面談を行い、オファーの詳細を説明するとともに、転職の意思確認を行います。候補者の希望条件やキャリアプランがオファーとマッチすれば、企業の採用担当者との面接に進みます。

この際、年収や働き方の調整役としてヘッドハンターが同席することも多いです。その後、企業と候補者、双方の希望が折り合った段階で内定が通知され、候補者が受け入れると雇用契約締結となります。

ヘッドハンターは内定通知後も候補者の相談に応じ、雇用契約の擦り合わせや前職の退職フォローも行う場合があります。

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3.ヘッドハンティングで転職するメリット

ヘッドハンティング 3

さまざまな転職の形態がある中、ヘッドハンティングで転職するとどのようなメリットを享受できるのでしょうか。

3.1.好条件で働ける可能性がある

ヘッドハンティングは、企業が「ぜひ来てほしい」と考える人に対してオファーする採用方法です。そのため、一般的な求人よりも年収や役職などの条件が良いケースが多く見られます

企業側は即戦力としての価値を認めているため、給与アップや裁量のあるポジションなど、待遇交渉でも優遇されやすい傾向があるのです。ヘッドハンティングは、自身の経験やスキルが適正に評価され、納得感のある条件で転職できるチャンスと言えます。

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3.2.思いがけない仕事に出合えることもある

自分で求人を探す転職とは異なり、ヘッドハンティングでは第三者の視点からスカウトされるため、思いがけないキャリアの選択肢に出合えることがあります。

自分では気づいていなかった強みを評価され、新しい業界やポジションに挑戦できるケースも少なくありません。こうした機会は、自分の市場価値を再認識したり、キャリアの可能性を広げるきっかけにもなります。

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3.3.入社までサポートしてもらえる

ヘッドハンティングでは、ヘッドハンターや転職エージェントが、入社までの転職プロセスを全面的にサポートしてくれることが多くあります。面接日程の調整や条件交渉、退職時期の相談なども行ってくれるため、在職中でもスムーズに転職活動を進めることができます。

また、企業が求める条件とのミスマッチを防ぎながら、安心して次のキャリアステップに進める点も大きな魅力です。

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4.ヘッドハンティングされやすい人の特徴

ヘッドハンティング 4

ヘッドハンティングされやすい人の特徴としてまず挙げられるのは、市場価値の高い専門スキルを持っていることです。例えば、IT・AI・DXなどの分野で高度な知識や技術を持つ人は、即戦力として注目されやすい傾向にあります。

また、目に見える成果を上げていることも重要です。売り上げ向上や業務改善など、明確な実績を残している人は、企業から「再現性のある成功体験を持つ人材」として高く評価されるでしょう。

更に、組織をまとめたり、メンバーの育成を担うなどのマネジメント経験がある人は、管理職や経営層に近いポジションでの活躍が期待されやすく、企業が直接声を掛ける対象になりやすいと言えます。

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5.ヘッドハンティングされるには

ここでは、企業からヘッドハンティングされるため、具体的に何をすべきかについて解説します。

5.1.専門性を高めて自分の市場価値を明確にする

企業は特定の分野で優れた知識やスキルを持ち、即戦力として活躍できる人材を探しています。そのため、自分がどの領域で専門性を発揮できるのかを明確にし、日々の業務や学びを通してスキルを磨くことが重要です。

例えば、業界特有の資格取得や専門知識の習得、プロジェクトでのリーダー経験などを積み重ねることで、自分の市場価値を高められます。自分の強みを客観的に整理し、「自分にしかできないこと」を明確にしておくと声が掛かりやすくなるでしょう。

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5.2.肩書ではなく具体的な実績をアピールする

ヘッドハンティングで重要視されるのは、「役職名」ではなく「どのような成果を上げてきたか」です。たとえ経験年数が浅くても、チームの中心として業績を伸ばした経験があれば高く評価される可能性があります。

そのため、ビジネス系のSNSや、転職サービスのプロフィールでは、「売り上げを前年比120%に伸ばした」「新規事業の立ち上げを主導した」「業務効率化でコストを20%削減した」など、実績や成果を客観的に見える形で伝えることで、ヘッドハンターの目に留まりやすくなります。

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6.ヘッドハンティングされた時の注意点

ヘッドハンティングでの転職で、気を付けるべきことは何でしょうか。ここからは、実際にヘッドハンティングされた時の主な注意点を2つ解説します。

6.1.正規のオファーかを確認する

まず重要なのは、オファーが正式なものかどうかを確認することです。中には、高額商材の販売や情報収集目的で接触してくるケースもあるため、安易に個人情報を伝えないよう注意しましょう。

正規のヘッドハンティング会社であれば厚生労働省の認可を受けているはずなので、ヘッドハンティング会社の名前を確認し、厚生労働省の「許可・届出事業所の検索」ページで調べてみるのも一つの方法です。

【出典】厚生労働省「職業紹介事業所検索・一覧 – 人材サービス総合サイト|許可・届出事業所の検索」

6.2.オファーの内容を冷静に精査する

オファーを受けたら、待遇面だけに飛びつかず冷静に内容を精査することが大切です。年収や役職だけで判断してしまうと、実際の業務内容や職場環境が合わず、早期離職という事態に陥る恐れもあります。

「仕事に何を求めるのか」「将来はどんな働き方をしたいのか」などのキャリアプランを描いたうえで、入社後すぐに取り組むべき具体的な職務内容と、それによって期待されている成果や目標のほか、ヘッドハンターに対し次のようなことをしっかり確認しておきましょう。

確認項目

詳細

給与額

基本給・手当・インセンティブ・賞与の額など

ポジション

役職・権限の範囲・直属の上司・チーム構成など

福利厚生

社会保険・退職金・健康支援制度・資格取得支援など

休日休暇

年間休日数、有給の取得実績など

残業時間

平均残業時間・繁忙期の変動・裁量労働制の有無など

キャリアパス

昇進やスキルアップの可能性・将来的な役職や責任範囲など

勤務地・勤務形態

転勤の有無・在宅勤務やフレックスタイム制など

企業文化・経営方針

働き方や社内コミュニケーションの特徴・会社の中長期戦略や成長ビジョンなど

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7.まとめ

ヘッドハンティングは、企業やヘッドハンターが特定の人材に直接声を掛ける採用手法で、高い専門性や豊富な実績、マネジメント経験を持つ人などが対象となりやすい傾向です。ヘッドハンティングされることで、年収がアップしたりキャリアの幅が広がったりする可能性もあります。

ヘッドハンティングされるには、専門性を高めて市場価値をアピールすることが大切です。ヘッドハンティングのオファーを受けた際は、慎重かつ戦略的に判断し、有利な条件でキャリアを前進させるチャンスをつかみましょう。なお、オファーを受ける確率を高めるためには、ダイレクトリクルーティング・サービスに登録し、プロフィールを充実させておくなど、ヘッドハンターとの接点を持つための能動的な行動も欠かせません。

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監修:谷所 健一郎さんのプロフィール画像

監修:谷所 健一郎

キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)/有限会社キャリアドメイン 代表取締役

1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」、「転職者のための面接回答例」、「転職者のための自己分析」(いずれもマイナビ出版)ほか多数。